Airbnbと国際オリンピック委員会(IOC)が公式パートナー契約を発表

※このプレスリリースは2019年11月18日にAirbnb Inc.が発表したプレスリリースの抄訳です。

  • Airbnbは「TOP(The Olympic Partner)パートナー」プログラムに加わり、オリンピック・ムーブメントが掲げる目標の中で持続可能な開発目標達成を支援します。
  • 新たに創設される「Airbnbオリンピアンによる体験」カテゴリを通じてオリンピックやパラリンピック選手が特技を活かして収入源を確保できる機会を提供します。 
  • 2028年までに数十万人規模の新たなAirbnbホストが宿泊施設と体験の提供を通じてオリンピック・ムーブメントを支えます。

国際オリンピック委員会(IOC)とAirbnb (本社:米国カリフォルニア州サンフランシスコ、以下:Airbnb、日本語名:エアビーアンドビー)は、2028年までオリンピック活動を支援する画期的な公式パートナー契約を締結し、本日発表しました。9年間にわたる5大会で開催都市、観客、ファン、選手の全関係者に有益となるホスティングの新基準が生み出されることが期待される契約です。

IOCの未来に向けた戦略的ロードマップ「オリンピック・アジェンダ2020」と、持続可能な旅を推進するAirbnbのミッションのもと、オリンピック・ムーブメントが掲げる持続可能な開発目標達成を支援していきます。これらの共同作業はまた、経済的な豊かさを社会全体にもたらす、環境的にも持続可能な旅のオプションを提供していくという国連の持続可能な開発目標(SDGs)にも沿っています。両者の契約には、オリンピックの開催都市およびステークホルダーが負担する宿泊費用の削減や(主として)オリンピック競技大会期間のみに需要がある新たな宿泊インフラの建設を減らし、地元のホストと社会に直接収入をもたらす等の効果が得られるような宿泊事業に関する規定が含まれています。さらにAirbnbは国際パラリンピック委員会(IPC)と協力し、障がいのある方々やその他アクセシビリティに関するニーズのある方々も安心な、アクセシビリティ対応の宿泊施設の確保を推進していきます。

Airbnb共同創業者のジョー・ゲビアは次のように述べています。「AirbnbとIOCはそれぞれこれまでに、この世界最大のビッグイベントの開催と宿泊施設確保で確かな実績を誇ります。今回締結したオリンピック公式パートナーシップ契約は、多様性の尊重、アクセシビリティ対応、持続可能性への配慮をさらに高め、選手とホストコミュニティが前向きなレガシーを後世に残していくことを目指すものです。Airbnbのミッションは誰もがどこにでも居場所のある世界の実現であり、Airbnbコミュニティがオリンピックの精神を担う力になれることを大変誇りに思います」

トーマス・バッハIOC会長は次のように述べています。「この革新的なパートナーシップは、オリンピック競技大会の効率的な開催が持続可能性を達成し、またホストコミュニティにレガシーを残すというIOCの戦略を下支えするものです。Airbnbのサポートにより、世界中のアスリートがスポーツなどの身体運動やオリンピックの価値を広める活動を行いながら自ら直接、新たな収入源を開拓する新たな機会をサポートしていきます。このパートナーシップにより、IOCが今オリンピアード期間(〜2020年)内に大会組織委員会や世界各国のスポーツ団体へ分配する50億米ドルに加え、競技生活を支える直接的な利益がアスリートにもたらされます」

さらに広がるAirbnbホストコミュニティ

パートナー契約により、ホストシティにお住まいのみなさまには、競技観戦に訪れるファン、選手、その他オリンピック関係者に宿泊先や現地のローカル体験を提供するチャンスが生まれ、今後9年間でさらに数十万人がAirbnbのホストコミュニティに加わることが予想されます。Airbnbコミュニティは、開催地に訪れるゲストに現地の魅力を存分に満喫できる暮らすように旅する方法、さらに地域交流の機会を提供します。また、急激なインバウンドの受け皿に悩む開催地には、環境に負荷をかけずに宿泊施設を拡張できる、持続可能なソリューションを提供します。

Airbnbの新体験カテゴリ「オリンピアンによる体験」

IOCとAirbnbは共同でAirbnb「オリンピアンによる体験」を立ち上げ、直接収入を得る機会をアスリートに提供することで、生活を支え、オリンピック・ムーブメントの中心に選手を据えるIOCの取り組みを推進します。オリンピアンによる体験の新カテゴリは2020年初期に登場予定。ホスティングで人の暮らしを豊かにするというAirbnb究極の夢を、オリンピック大会の開催期間や場所にという限られた枠に囚われず、世界中のアスリートに届けていきます。スポーツと運動を推進するものであれば、オリンピック選手とトレーニングしたり、一流アスリートと街を散策したり、ありとあらゆる企画が可能です。Airbnb体験プラットフォームでホストになりたいアスリートのみなさまにはサポートと研修もご用意します。これは「アスリート365」プラットフォームをとおして今後数か月以内にAirbnbとIOCから提供開始となります。

さらに、IOCは、パートナーシップ期間中に少なくとも2,800万米ドル相当のAirbnbに掲載されている宿泊施設をオリンピックおよびパラリンピック競技大会で競技やトレーニングに関連する旅に出るアスリートに提供します。

IOCアスリート委員会のカースティ・コベントリー委員長は次のように述べています。「アスリート委員会を代表して、Airbnbとの新しいグローバルな合意がアスリートに直接利益をもたらすことを嬉しく思います。これには、Airbnbの新しい「オリンピアンによる体験」を通じてスポーツへの情熱を共有することによる直接的な収益機会と、宿泊施設のニーズに対する直接的なサポートが含まれます。私たちは、世界中のアスリートが競技場内外で活躍できるように取り組んでおり、この合意は、キャリアを通じてアスリートを支援し、擁護する方法のもう1つの例です」

難民アスリートを支援

Airbnbはさらに、世界中の難民が直面する課題の解決を目指すIOCの継続的な取り組みをサポートします。IOCは1994年から国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)と協力し、リオ2016オリンピックに続き東京2020オリンピックでもIOC難民選手団の結成を認め、2017年にはオリンピック難民財団を創設するなど、長年さまざまな難民支援活動を展開しています。Airbnbも、2015年から一時的な滞在先を必要とする方々と善意で宿泊先の提供を希望するホストをつなぐ「オープンホーム」 プログラムで難民支援活動を行っており、これまでに通算35,000人以上を支援してきました。パートナーシップ契約の期間において、IOCとAirbnbは共に難民に対する長期的なサポートを行うさらなるプログラムを構築していきます。

拡大する経済波及効果

Airbnbはこれまで、大会ローカルスポンサーとしてリオ2016オリンピックと平昌2018冬季オリンピックをはじめ、主要なスポーツイベントを支援してきました。世界経済フォーラムによる調査では、リオ2016オリンピックの大会期間中は、大会参加ゲスト用にAirbnbプラットフォーム経由でホテル257軒分に相当する宿泊部屋数が新たに生まれ、資材調達と炭素排出の両面で市の財政負担を和らげたほか、ホストに約3,000万米ドルの直接収入をもたらし、その経済波及効果は3週間で推定計1億米ドルにもおよぶことがわかっています。

1億米ドル

リオ2016オリンピック競技大会中に
Airbnbによってもたらされた
経済波及効果

15K

平昌2018冬季オリンピック・
パラリンピック競技大会中に宿泊したゲスト数

650K+

今年の日本で開催されたラグビーワールドカップ
期間中にAirbnbに滞在したゲスト数

同様に、平昌2018冬季オリンピック・パラリンピックの大会期間中、Airbnbホストは全体でホテル46軒分に相当するゲスト15,000人に宿泊施設を提供し、計230万米ドルの収入を得ています。さらに日本ラグビーワールドカップの期間中には、Airbnbホストが全国で65万人以上の旅行者を迎え、計7,000万米ドルを超えるホスティング収入を得ています。

ユニークな宿泊施設

Airbnbは「ユニークな宿泊施設とユニークな体験サービス」という独占カテゴリでワールドワイドオリンピックパートナーになりました。ワールドワイドオリンピックパートナーは、各国の国内オリンピック委員会と代表選手団、オリンピック大会組織委員会、そして世界中の選手とあらゆるレベルのスポーツ育成をサポートします。さらにオリンピックの価値を広め、世界中のファンに忘れられない体験を届ける支援をするのもパートナーの役目です。

IOCマーケティング委員会のJiri Kejval委員長は次のように語っています。「2008年の創業以来、Airbnbは世界的に知られる企業になりました。今回のパートナーシップは、今後のオリンピック・ムーブメントの持続可能な運営を支えるものであり、オリンピックの商業プログラムが世界有数の企業の間で根強い人気を誇る何よりの証です」

グローバルパートナーとしてAirbnbは、東京2020年オリンピック、北京2022冬季オリンピック、パリ2024オリンピック、ミラノ・ コルティナダンペッツォ2026冬季オリンピック、ロサンゼルス2028オリンピックの各大会を支援します。

本契約には、IOCと国際パラリンピック委員会(IPC)の長期協力契約に基づくIPCとパラリンピック、ユースオリンピックのマーケティング権も含まれています。