「関係人口」創出で相互連携した辰野町とAirbnb Japan、共創型ワーケーション「たつのWORK TRIP」を成功裏に完了

主なポイント

  • 多様な人・モノ・コトに溢れる辰野町のAirbnbを活用したワーケーションの有効性を確認

主なポイント

  • 多様な人・モノ・コトに溢れる辰野町のAirbnbを活用したワーケーションの有効性を確認

辰野町とAirbnbの日本法人は、昨年9月に合意した「辰野町への移住定住や企業誘致の促進、ならびに関係人口の創出を推進」を目的としたパートナーシップを締結していますが、この度「たつのWORK TRIP」プロジェクトの共同開催を無事完了、Airbnbで宿泊をしながら実施するワーケーションの有効性を確認できましたのでご報告いたします。

多様な人・モノ・コトに溢れる辰野町での当プロジェクトには、スタートアップをはじめとする企業や個人事業主による多数の応募があり、昨年10月から今年3月にかけて「辰野町への移住定住や企業誘致の促進、ならびに関係人口の創出を推進」を目的に実施されました。「たつのWORK TRIP補助金」の採択団体4社は、それぞれ30万円が付与され、辰野町内のAirbnbリスティングでの宿泊代や、町内コワーキング利用料、二次交通費(レンタカー、レンタサイクル及び公共交通機関等)に充当、自社の本拠地と辰野町を行き来しながら、町内の人たちと交流、多拠点生活を通じて事業を行いました。

「たつのWORK TRIP」プロジェクトの共同開催の結果、採択団体4社を通じた関係人口は実にのべ100人以上を数え、今春のプロジェクト終了時までには、辰野町に支社を開業し事業を拡大(ファーストアイデアジャパン)、辰野町でのコロナ禍の移住支援の実証実験(みなものふたり)、古民家再生をはじめとする地域活性化への取り組み(Rural Labo)、辰野町におけるZ世代のハッピーイノベーションタウン構想(イノベーションチームdot)など、それぞれの採択団体の事業の強みを活かした具体的な成果を得ることが出来ました。

「たつのWORK TRIP」プロジェクト・採択団体4社の活動報告

  1. 株式会社ファーストアイディアジャパン社(代表:内山 マキ氏)

共創プロジェクトを生み出す約半年間の共創型ワーケーションプログラムの結果、辰野町内にサテライトオフィスを設立。店舗などの空間デザインや現代アートの若手アーティストを支援するアートコーディネート事業などを手がける株式会社ファーストアイデアジャパンは、辰野町でアートによる地域活性化プロジェクト構想に着手。辰野美術館、Guesthouse L’Atelier 和音、信州フューチャーセンター、トビチ美術館といった町内のアート関連施設での学びをヒントに、今後は共創パートナーとしてアート関連事業を通じて辰野町の発展に貢献していく考えです。(詳しくは、こちらを参照)

  1. みなものふたり(代表者:神原 沙耶氏)
    辰野町でのコロナ禍の移住支援の実証実験を行った当グループは、もともと対話によってより良い夫婦関係やパートナーシップを築く支援を事業の柱としています。辰野町でのプロジェクトでは、コロナ禍で加速する地方都市への移住の際にこそ求められるパートナー間の対話の重要性に着目、夫婦の「移住後クライシス」問題を解決する対話サービスの可能性について実証実験を行いました。人口減に直面する辰野町では、一方で若者層の移住も多く、二拠点居住・移住を検討する夫婦に対する支援の仮説検証とモニタリング、自社メンバーでの事業の見直しと、今後の計画策定のための合宿を実施、今後の事業発展に役立てる見込みです。(詳しくは、こちらを参照)
  2. 地域活性化コミュニティ Rural Labo(代表者:小菅 勇太郎氏)

東京に拠点を持ち、全国の地域活性化に関心のある多数の若者が集う国内最大級の地域活性化コミュニティを運営する当グループは、町内のAirbnbのリスティングに宿泊しながら魅力溢れるホストの方々に大いに刺激を受け、地域住民と町を訪れるゲストが有機的につながるAirbnbのコミュニティの仕組みを学びました。同じく当プロジェクトでワーケーションを実施した他社とも交流、全国の地域活性化をさらに進めるディスカッションや協業の可能性を模索。豊かな自然の中で地域住民の暮らしに触れながら、商店街の活性化の取り組みなどを学び、今後もさらに辰野町の発展に寄与していく考えでいます。(詳しくは、こちらを参照)

  1. 株式会社dot(代表者:冨田 侑希氏)
    仲間の才能を引き出し合いながら全国のZ世代の理想を叶える学びの場を手作りする未来型組織として、国内の大手企業や行政とコラボレーション事例の多い同社。各社の商品開発やサービス企画などにイノベーションアイデアを若者視点で創発する強みを活かし、辰野町のAirbnbリスティングで複数回のワーケーションを実施。地元の無肥料無農薬農家と耕作放棄地を活用した農業プロジェクトの作戦会議、地域の二次交通問題を解決するためのローカルモビリティワークショップ、薬膳料理を学ぶワークショップなどに参加しました。今後は、辰野町のおためし地域おこし協力隊メンバーになった代表の冨田氏を中心に、辰野町を第二の故郷のような心安らぐ場所として往来を継続、Z世代ならではの地方創生プラン「Z世代のハッピーイノベーションタウン」実現に向けて町との関係を継続していく予定です。(詳しくは、こちらを参照)

また、辰野町とAirbnb Japanによるパートナーシップでは、上記の「たつのWORK TRIP」の共同開催で企業のお試し移転・ワーケーションの促進のほか、辰野町は「Airbnbの宿をオープン!たつの宿泊施設開業支援金」を採択団体3社に交付しています。その結果、辰野町内で以下の3つの宿泊施設が開設され、Airbnbを通じて早くも多くのゲストが利用しています。今年は、辰野町および周辺地域のホストコミュニティをさらに充実させていくために、ホスト同士の横の繋がりを強化してお互いをゲストに紹介し合ったり、情報交換の活性化やホストのノウハウ共有によるゲスト満足度の向上をめざし、町内宿泊施設のAirbnbへのホスト登録促進を進めていく予定です。

辰野町とAirbnb Japanでは、今回のパートナーシップ締結によって実施した辰野町への関係人口創出、移住定住促進や企業誘致に関するプロジェクトの推進、空き家・古民家等の有効活用を通じて、地域経済への貢献、双方による情報発信の強化などで得られた経験をもとに、今後もAirbnbの宿泊施設やホストコミュニティを通じた「関係人口」促進を継続、ポストコロナでの新しいライフスタイルのあり方を提案、より魅力溢れるまちづくりを進めていきます。

<長野県辰野町 武居保男 町長コメント>

Airbnb Japanと相互連携した「たつのWORK TRIP」事業では、想定した以上の関係人口創出に加えて、町内住民と参加した補助金採択各社同士の協働プロジェクトが今後楽しみです。以前から、辰野町では町民と訪れる人々が様々なシーンでふれあい、「暮らすと観光が溶け合う」と感じるケースが増えてきており、今回の事業を通じて生まれたプロジェクトをきっかけに、今後ますます能動的に関わろうとする方々との出会いにも期待しています。辰野町と「暮らすように旅をする」をコンセプトとしたAirbnbとそのホストの皆さんとの更なる今後の取り組みで、辰野町が大いに注目されることを願ってやみません。

<Airbnb Japan 代表取締役 田邉泰之コメント>

旅行を取り巻く環境が徐々に改善しつつある中、Airbnbではテクノロジーの進化や生活観の変化によって、今後ますます「Live Anywhere(好きなところで暮らし、仕事をする)」というライフスタイルが一般的になってくると考えています。昨年から、長野県や沖縄県などでAirbnbで宿泊しながらのワーケーション利用を促進、地域社会における「関係人口」創出を進めてきていますが、今回の成功裏に終わった「たつのWORK TRIP」で得られた知見をもとに、今後も日本各地の自治体と連携を模索、Airbnbの仕組みを通じた「関係人口」の創出と魅力溢れるまちづくりの貢献を継続的に実施していきます。

<辰野町について>

辰野町は、蛍舞う豊かな自然環境、まちから里山が近いコンパクト感、ヒトコトモノのネットワーク、空き家等の豊かな余白などの資源があります。そういった辰野町の魅力に惹かれ、様々なジャンルの能動的に面白いことをやりたいプレーヤーが集まってきています。今後も引き続き関係人口を増やすとともに、共に地域を創る共創人口を増やすことが、地域の持続可能な手段だと考えており、関係人口・共創人口増加を推進してまいります。