米国でインフレが深刻化する中、2022年第2四半期のAirbnbの新規ホスト数とホスト収入額の増加が顕著に
主なポイント
- 世界的にインフレが進行する中で今年第2四半期、特にインフレ率の高い国において新規ホストが拡大。
- ホスト数だけでなくホストの収入額も増加。米国の新規ホストだけでも、2021年には合計で18億ドル(約2,412億円)以上の収入を獲得(2019年対比で30%以上増加)。一人当たり平均的に見ると米国のホストは13,800ドル(約184万円、中所得者層の2ヶ月分以上の給与相当額)を獲得。
主なポイント
- 世界的にインフレが進行する中で今年第2四半期、特にインフレ率の高い国において新規ホストが拡大。
- ホスト数だけでなくホストの収入額も増加。米国の新規ホストだけでも、2021年には合計で18億ドル(約2,412億円)以上の収入を獲得(2019年対比で30%以上増加)。一人当たり平均的に見ると米国のホストは13,800ドル(約184万円、中所得者層の2ヶ月分以上の給与相当額)を獲得。
Airbnbは、高インフレ状況下での世界各国の新規ホスト数および収入額の増加を中心とした、ホストにまつわる動向を発表いたしました。
Airbnbの創業は、2008年の世界金融危機状況下で世界中の人々が副収入を得るための手段を模索している時代でしたが、今日のインフレが加速する状況下でも改めて、Airbnbのホスティング(ホストを通して収入を得ること)は再び重要な稼ぎの手段であることが明らかになっています。
Airbnbが今年5月に発表した調査によると、米国のホストの 41% が、ホストをする理由として「インフレが加速し物価が上昇する中で収入を得るため」と主に回答しています1。ホスティングを継続している既存のホストに加えて、新たにホスティングを始める新規のホストも増えています。
2022年第2四半期における、高インフレ状況下での世界各国の新規ホスト数の増加、およびホストの物件貸し出し形態を中心としたAirbnbによる新たな調査結果は、以下の通りです。
インフレが進むにつれて、ホスティングを始める人が増加
世界的にインフレが進行する中、特にインフレ率の高い観光立国において、新たにホスティングを始める新規ホストが増加しています。
Airbnbの分析によると、今年6月にインフレ率が9.1%上昇した米国では、今年第2四半期に新規ホスト数が昨年同時期比で50%以上増加する2など、インフレ率の上昇と新規ホスト数の増加における相関性が確認できました。中には、インフレ率1ポイント上昇に伴い、新規ホスト数4ポイント増加といった増加率が顕著な国もありました3。
- ブラジル
2022年6月インフレ率:11.89%増加
2022年第2四半期の新規ホスト数:50%以上増加
- スペイン
2022年6月インフレ率:10.2%増加
2022年第2四半期の新規ホスト数:70%近く増加
- アイルランド
2022年6月インフレ率:9.1%増加
2022年第2四半期の新規ホスト数:50%以上増加
- イギリス
2022年6月インフレ率:9.4%増加
2022年第2四半期の新規ホスト数:40%以上増加
- カナダ
2022年6月インフレ率:8.1%増加
2022年第2四半期の新規ホスト数:約100%増加
- イタリア
2022年6月インフレ率:8%増増加
2022年第2四半期の新規ホスト数:60%以上増加
- メキシコ
2022年6月インフレ率:7.99%増加
2022年第2四半期の新規ホスト数:40%以上増加
- ドイツ
2022年6月インフレ率:7.6%増加
2022年第2四半期の新規ホスト数:70%以上増加
- ニュージーランド
2022年6月インフレ率:7.3%増加
2022年第2四半期の新規ホスト数:30%以上増加
- オーストラリア
2022年6月インフレ率:6.1%増加
2022年第2四半期の新規ホスト数:30%以上増加
- 韓国
2022年6月インフレ率:6%増加
2022年第2四半期の新規ホスト数:40%以上増加
- フランス
2022年6月インフレ率:5.8%増加
2022年第2四半期の新規ホスト数:30%以上増加
(上記の2022年第2四半期の新規ホスト数は、前年同期比における数です)
新規ホスティングの目的は「住宅ローン返済」「家賃支払い」のため
世界のホストの多くは、ホスティング業を始めた理由として「住宅ローン返済」「家賃支払い」を挙げています。
Airbnbが2021年に実施した米国における調査によると、ホストの約40%が、「ホスティングで得た収入があったことで、自宅に住み続けることができた」と回答するなど4、ホスティングが経済的な足しになっていることは明らかです。直近では生活費の上昇による家計圧迫がより深刻化する中で新規ホスト数が増加したほか、「貸し出す頻度」を増やすホストが増加していることもわかってきました。
現在、住宅所有のコストが上昇しているため、米国の新規ホストはホスティングに目を向けるだけでなく、収益の可能性を高め、より高額な住宅ローンをカバーするためにホスティングを開始したり、貸し出しの頻度を増やしていることが見受けられます。住宅ローンの支払いが大幅に増加した地域では、今年第2四半期において、平均的な新規ホストの収益が増加しています5。これは、ホスティング活動が活発であることを示唆しています。また、直近の米国における大幅な利上げの一環で住宅ローン金利も今年第2四半期で3%から6%まで引き上げられたことにより、平均的な米国人の住宅ローン月額支払額が1ドル上昇したことと、その四半期の新規ホストの収入額が26セント増加したことの相関がAirbnbの分析によってわかっています6。
収入獲得の機会を見出す新規ホスト
インフレが引き続き続く一方で、ホストの収入も上昇しています。2021 年の米国の平均的なホスト収入は、13,800ドル(約184万円)を超え、2019年と比較して85%増加したことが分かりました。この米国ホストの平均収入は、米国中所得者層の2ヶ月分以上の給与額に相当します。
生活費の変化により最近ホスティングを始めた人にとって、収入源は依然として魅力のひとつです。新規ホストは、2021 年に全世界で合計 18 億ドル(約2,412億円)以上を稼ぎ、2019 年から 30% 以上増加しました。
この傾向は2022年も続いています。若年層のホストを含め、ホストの多くは、夢を実現する方法としてホスティングを活用しています。米国の30歳未満のホストは2021年全体で合計約7億7,500万ドル(約1,038億円)を、2022年の最初の3ヶ月間だけで合計で約2億ドル(約268億円)の収入を得ました。
ホストは空きスペースを共有、例年に比べて短期間で新規リスティング予約を獲得
インフレ率上昇という経済的に厳しい状況下で、多くの方がご自身の空いている所有物件やスペースを活用しながら柔軟にホスティングを開始しようとしています。今年第1四半期において、新規リスティングの大半で最初の予約が入るまでの平均時間は約1週間で、1年前と比較してホストは短期間での予約を獲得しています。
インフレや物価上昇により家計状況が変化する中で、ホスティングは世界中の人々の収入源として長い間役に立ってきました。
イギリスのバーミンガムに住むホストのルーシー・パターソンさんは、新型コロナウィルス感染拡大時に接客業の仕事を一時的に解雇され給料がなくなってしまったことを受け、一念発起で自宅の裏庭にある納屋を小さな家に改築することを決意。ホストを始めてから1年間で、ルーシーはこれまでに43,205ポンド(約700万円)の収入を得ました7。最近では、イギリス連邦に属する国や地域が参加して4年ごとに開催される「コモンウェルスゲーム」の期間中ニュージーランドの選手一家を受け入れるなど、ホストとしてめざましく活躍されています。
米国では「個室」貸出しが人気に
また、空いているスペースが限られている場合は、物件全体を貸し出さず、ホストの自宅の一部(一部屋)を提供する個室リスティングもその簡易性から人気となっています。
米国では、2021年第2四半期と比較して、今年第2四半期に新規個室リスティングが最も増加したのは以下の州です8。
- サウスダコタ州
- インディアナ州
- コネティカット州
- アリゾナ州
- アラスカ州
- ネブラスカ州
- オレゴン州
- モンタナ州
ホスティングを始める方法は、https://www.airbnb.jp/host/homesにアクセスしてご覧ください。