旅行の回復がもたらす旅の変革

主なポイント

  • Airbnbの通算ゲスト受け入れ回数が10億人、ゲストレビューが5億件にそれぞれ到達したことを発表いたしました。

主なポイント

  • Airbnbの通算ゲスト受け入れ回数が10億人、ゲストレビューが5億件にそれぞれ到達したことを発表いたしました。

Airbnbは今年9月20日(米国時間)、Airbnbの通算ゲスト受け入れ回数が10億人、ゲストレビューが5億件にそれぞれ到達したことを発表いたしました。2007年にAirbnbが誕生した際には、見知らぬ人に家のドアを開放することは難しいのではと言われていましたが、今日ではホームシェアリングは旅行の主流となっています。

新型コロナウイルス感染症の流行により、以前にもまして消費者によるAirbnbの利用が加速しました。家族や友人が、近場や人里離れた場所にある貸切の家を、安全に集まるための手段と考えるようになったからです。Airbnbのビジネスは現在のような困難な時代でも回復力があることを証明し、長距離旅行から車での旅行へ、また都市部からより田舎の目的地へと変化していきました。Airbnbはこれまでに、消費者が求めるものを形作るためにイノベーションをデザイン・構築するために迅速に行動を起こし、現在では、世界の上位6つのホテルグループの合計客室数を上回る数のリスティング(宿泊先)を掲載しています。

ゲストの一棟貸し利用への移行は、ホストとその地域社会に大きな経済的利益をもたらしました。パンデミックによる個人の経済状況の変化により、人々は余ったスペースを旅行者と共有するようになりました。世界中のAirbnbホストの3分の1が、2020年にパンデミックの影響でご自身または家族の誰かが減給または労働時間の短縮を経験した、と回答しており、14%が自分自身が失業または解雇された、またはそのような人と同居していると回答しています。*

パンデミックが始まったのちに登録した世界中のAirbnbの新規ホストは、総額で60億ドルの収入を得ており、当社にリスティングを掲載するホストの平均的な収入は9,600ドルです。また、ホストのほとんどは、ご自身が住む家をシェアしています。5人に1人は企業で勤めの方、もしくは教師、医療従事者です。**ホストの半数以上(55%)は女性であり、女性ホストはAirbnbを通じてこれまで推定700億ドルの収入を得ています。

Airbnbはホストへの経済的支援だけでなく、ゲストによる観光消費を都市から地方に、富裕層のゲストによる観光消費を訪問地の労働者に分配するなど、地域や所得層を超えて旅行による経済的利益をもたらしています。パンデミックの期間中、たとえばニューヨークよりもハドソンバレー、パリよりもブルターニュ、バルセロナよりもコスタブランカに旅行者が多く訪問する傾向にありました。米国ではAirbnbを利用した旅行により、最近の12ヶ月間でハウスクリーニング業者に8億3,000万ドル(英語版)の経済波及効果がありました。***

また、パンデミックの長期化に伴い、都市部外でのまるまる貸切一軒家への需要変化だけではなく、最近ではさらに広範囲な旅行の変化傾向が見られるようになりました。日々リモートワークをしている人にとっては、パンデミックが長引けば長引くほど、仕事と生活の境界線は曖昧になり、このような仕事と生活のあり方は今後も恒常的に続きそうです。このような動きは、ハイブリッドワークプレイス(またはコワーキングスペース)の主流化や出張の回復、別荘市場や商業不動産分野に関する調査や報告が数多く行われていることからもわかります。 

旅行需要の回復は、旅のあり方にも変化をもたらしています。

リモートワークによる生活と労働の柔軟性を背景に、旅行は根本的な変化を遂げつつあります。Zoomなどのオンライン会議サービスは、旅行に変化をもたらした最新の技術革新であり、過去に様々な旅の形成に影響を与えた蒸気機関車、船、自動車、航空機など多くの技術革新に匹敵するものと言えます。しかしそういった物理的な移動方法の手段とは異なり、Zoomや類似のオンライン会議サービスは、単により速くより遠くへより手頃にアクセスすることを可能にしただけではなく、移動を伴う出張をしないという選択をしたり、リモートワーカー自身やその家族・友人との個々の事情に即して、いつでもどこにでも移動・滞在することができるようになっています。

各種オンライン会議システムのリモートワークを可能にする技術革新は、出張の合理性を根本的に変えました。その一方で、国境を越えた出張需要はようやく回復し始めたばかりで、リモートワークをサポートするためのイノベーションはまだまだ続くでしょう。また、若い企業ほどリモートワークに関するポリシーが柔軟であることが多いようです。Airbnbが委託した6カ国での調査によると、若年層(18-34歳)は、リモートワークをする時間が最も長く、また最も旅行をしている可能性も高いことが分かりました。フルタイムのリモートワーカーは、35歳から44歳の間で最も多くなっています。****

Airbnbでは、2019年と比べても比較にならないほどこれまで以上に旅行需要が復活し、さらに大きくなると信じています。人々はこれまでにない規模と期間で孤立していたため、つながりを持ちたいと考えているからです。旅行、仕事、生活などの境界線が曖昧になっていく中で、家族、友人、同僚が意図的に集まることはこれまで以上に重要になり、人々の世界での移動方法が大きく変化していくと予想しています。

  • 今後は、1週間程度の休暇ではなく、仕事と旅行の両方を目的とし、仕事と余暇を融合させた長期のビジネス旅行が主流になると考えられます。当社の利用において2021年第2四半期には、長期滞在(28泊以上)が最も急速に増加した旅行カテゴリーとなり、自己申告による出張の長期滞在の割合は約2.5倍に増加しました。
  • オンライン会議システムは、家族旅行にも適しています。また、パートタイムのリモートワークによって可能になった仕事と余暇を融合して取得する長めの週末もまた、将来普及するでしょう。米国では、長めの週末をとる傾向が増加しており、家族と一緒に過ごす3日または4日の週末は、2019年第2四半期から2021年第2四半期にかけて70%増加しています。
  • リモートワークが可能になることで、一度に複数の休暇分の宿泊先を予約する柔軟性がこれまでになく持てることになることでしょう。2021年の第1四半期と第2四半期には、フロリダでの長期滞在の予約が、Airbnb史上どの四半期よりも多くなりました。人々は、旅行と生活が融合することに魅力を感じています。Airbnbでワンシーズンではなく年間を通した利用ができる「Airbnbで好きなところに暮らそう」を募集したところ、3週間で世界中から30万件以上の応募がありました。
  • 友人と一緒に泊まっての移動、家族と再会して一緒に滞在、離れた場所にいる同僚が集合するといったグループでの共同滞在が増えていくでしょう。すでに2021年1月から8月までの期間に、大型物件(4ベッドルーム以上)の予約泊数や家族旅行の予約泊数が、2019年1月から8月までの期間に比べて、増加しています。

将来的には、オンライン会議システムの技術によって、リモートワークが可能な人々は、働く時間や場所、生活拠点においてますます柔軟性を持つようになるでしょう。Airbnbのビジネスは、パンデミックにも耐えうるものであり、適応性の高いプラットフォームによって、迅速に革新を行い未来を形作ることができると考えます。今年の年初には、いつでも旅行できるというリモートワーカーの新しく柔軟な旅行需要に対応するため、サービスのアップグレードと新機能を導入しました。

  • 2021年初頭に、柔軟な日付・目的地の検索ツールの展開を開始して以来、Airbnbでは5億件以上の検索が日付を柔軟な設定にされており、最近では40%の検索機能利用者が日付や目的地に幅を持たせた柔軟な検索を行っていることがわかりました。
  • 高速で信頼性の高いWi-Fi環境への需要が高まる中、Wi-Fi速度を表示するツールをホストに提供しました。

Airbnbが旅行業界の変革を牽引しているもうひとつの理由は、当社のプラットフォームが単に適応性に優れているだけではなく、Airbnbはつながりと帰属意識で成り立つコミュニティであり、かつてないほどに人々が孤立してしまった現在だからこそそのつながりに共鳴するからです。Airbnbで提供するすべてのものは、旅先の地域や出会う人々とのつながりを感じさせるものでなければなりません。パンデミック期間は特に、ゲストが歓迎されていると感じてくれるような気配りやおもてなしをAirbnbのホストは行い、ゲストはそのような取り組みに気づいて反応します。ゲストレビューは、ゲストがホストのサービスに応える方法のひとつで、その数は今では5億件を超えました。

*2021年2月1日から2021年3月3日までの間に行われた、2020年に旅行を企画した全世界のAirbnbホームホストを対象とした調査による。

**2021年2月1日から2021年3月3日までの間に行われた、2020年に旅行を企画した全世界のAirbnbホームホストを対象とした調査による。

***2020年7月1日から2021年6月30日まで

****アメリカ、カナダ、フランス、ドイツ、オーストラリア、韓国で、2021年8月31日~9月5日に行われた、18~65歳の成人への7,200人のモーニングコンサルによる調査。

将来の見通しに関する記述:

このプレスリリースには、当社および当社の業界に関する記述であって重大なリスクと不確実性を伴う、米国1995年私的証券訴訟改革法(Private Securities Litigation Reform Act)の「セーフハーバー」条項(“safe harbor” provisions)で定義された「将来の見通しに関する記述」(forward-looking statements)が含まれています。このプレスリリースに含まれる、当社、旅行のトレンドおよび旅行業界に対するCOVID-19パンデミックの影響、旅行の将来、ホストとゲストの行動、並びに将来のパフォーマンス、見通し、計画及び目標等を含む、歴史的事実に関する記述以外のすべての記述は、将来の見通しに関する記述です。将来の見通しに関する記述は、「かもしれない」、「するつもりである」、「計画する」、「することができる」、「可能性がある」、「目標」、「継続する」等の用語またはこれらの用語の否定形、類義語もしくは類似表現であって当社の予測に関連するものを含むため識別することができる場合があります。当社は、このトラベルレポートに含まれる将来の見通しに関する各記述について合理的な根拠があると考えていますが、当社は、将来の見通しに関する記述に反映されている将来の結果、活動の程度または出来事・状況が達成されるまたは生じることを一切保証するものではありません。

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